若さの三拍子ってなに???
第一に「声」だな、第二は「行動範囲」、それに「欲望」だろう。この三
つこそ若さの三拍子だな。
第三は「欲望」
明治34年生まれの95歳で天寿を全うした祖母が、亡くなる前によく言
っていた。
「なんにも欲しいものも無くなったなぁ、生きているのも大変だぁ・・・」
明治気質の足腰も丈夫で、そこそこ国民年金をもらってはいたが、物欲も
生きる望みも欲しくなくなったという。
「婆っちぁ、金もいらねえのがぁ・・・」
人間はこうまで無欲になるもんだろうか、と思ったりした。私が48歳の
頃だった。
人間には5欲。すなわち財・色・食・名・睡を求める欲望がある。何が一
番かということもないが、他の欲望と異なり若々しく生きようとするには、
まず色情だろう。気持ちだけが十分でも、とかく萎えがちになるのが「異
性へ憧れる自信」ではないのか。
『老境に入ってから人間には2、3の秘密があってもよい。これを暴こう
とするのは、むしろ野次馬根性だという。詩人ゲーテは74歳で、19歳
の恋人に求婚したという。「徒然草」には、何事にも万事すぐれていても、
恋愛の情を解さない男・女は玉のさかづきの底なしのようなもの。
また久米の仙人は、空を自由自在に飛ぶ神通力で飛行中、吉野川で衣を洗
う若い女の脛の白きを見て、通力失い墜落したというではない・・・・・』
ざっとこんな内容の文章を何かで見たような気がする。
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